境内案内Precinct Guide
時を超えて受け継がれる、
祈りと安らぎの空間。
東北山(とうぼくざん)延命寺は、小倉藩主ゆかりの禅寺として
長い歴史を紡いできました。
階段を登れば、そこには悠然と佇む仁王像がお出迎え。
歴史を物語る史跡や、優しく微笑む仏像たちに出会う旅へ。
四季折々の風情を感じながら、心安らぐひとときをお過ごしください。
境内の見どころHighlights
金剛力士像
阿吽(あうん)の呼吸で寺域を守護する
延命寺の山門には、仏教の守護神である「金剛力士像(仁王像)」が安置されています。 口を開いた「阿形(あぎょう)」は物事の始まりを、口を結んだ「吽形(うんぎょう)」は終わりを象徴し、宇宙の真理そのものを表しています。
筋骨隆々としたその力強い姿は、寺院に入ろうとする邪気や悪霊を払い除けるだけでなく、参拝者の心にある迷いや煩悩をも断ち切ると言われています。
本堂
「海西第一勝」の扁額が迎える、祈りの場
本堂の正面を見上げると、力強い筆致で書かれた「海西第一勝」の扁額が参拝者を出迎えます。 建物は黄檗宗の特徴である中国・明時代の建築様式を色濃く残しており、堂内には御本尊・菩薩様が祀られています。
毎朝の勤行では厳かな読経が響き渡り、堂内に設けられた納骨壇「無量光」とともに、先祖供養や日々の平穏を祈る大切な場所となっています。
水子地蔵尊
小さな命への祈りと愛
この世に生を受けることが叶わなかった命や、幼くして旅立った子供たちの魂を導く「水子地蔵」。 延命寺の水子地蔵は、親よりも先に逝くことになった子供たちが迷わないよう、錫杖(しゃくじょう)を手に優しく見守っておられます。
命の尊さと温かな愛情を感じられる祈りの空間となっています。
六地蔵尊
六つの世界を巡り、魂を救う
屋根付きの参拝所に整然と並ぶ、六体の地蔵菩薩様。 台座にはそれぞれ「地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人間道・天上道」の名が刻まれており、あらゆる世界で苦しむ人々を救済するために姿を変えたお地蔵様の慈悲を表しています。
色とりどりの花が手向けられ、静かに佇むその姿は、先祖供養や日々の平穏を願って手を合わせる参拝者の心を優しく受け止めています。
境内の仏像
優しく参拝者を迎える仏様たち
境内には、慈愛に満ちた眼差しで私たちを見守る「観世音菩薩」や、歴史を感じさせる石仏が数多く安置されています。 木漏れ日の中で静かに佇むその姿は、訪れる人々の心に安らぎを与えてくれます。
季節の花々と共に、心静かに手を合わせるひとときをお過ごしください。
榊姫記念巌
時を超えて受け継がれる祈りの石碑
木立の中にひっそりと佇む大きな石碑、それが「榊姫記念巌(さかきひめきねんいわ)」です。 裏面の碑文には「大正三年十月」の日付と共に、建立者として小林徳一郎氏の名が刻まれています。
「榊姫」にまつわる伝承は神秘に包まれていますが、古くより特定の病の平癒や、女性の守り神として信仰を集めてきたと伝えられています。
長州奇兵隊の墓
幕末の激戦地・小倉に残る歴史の爪痕
幕末の慶応2年(1866年)、第二次長州征討(小倉戦争)において、高杉晋作率いる長州藩の騎兵隊は小倉藩領へ進攻しました。 この延命寺周辺も激戦の地となり、当寺には戦火に倒れた長州奇兵隊の墓が残されています。
かつての敵味方を超え、国のために命を懸けた志士たちを弔う場所として、現在も歴史ファンや関係者が訪れる史跡となっています。